いつもと違うクリスマス
さて、どう過ごす?
散歩後はティトがお昼寝。私は縫い物をしたり、Husseはゲームをしたり、各々好きなように過ごしました。
夕食はいつもよりちょっと頑張ろうと思い、夕方私がキッチンにこもっている間にHusseとティトは夜の散歩に。
さぁクリスマスディナーです。
ちょうど彼らが帰宅する頃、用意ができました。
ピザ風チキン、芽キャベツのオーブン焼き、カマンベールチーズと枝豆のじゃがもち、以上が人間用。
ティトにはいつものご飯に鶏肉とミートボールのトッピング。
人間用は見た目がアレなので写真は控えます。
私が食卓の用意をしている間に、ティトはサンタになってクリスマスディナーを食べに来ました。
プレゼント
私とHusseはお互いにプレゼントはなしにしています。でもティトにはもちろんあります。実は先週買いに行ってその日にあげてしまったのですが。
左から。乾燥した牛の胃袋(たぶんミノ)、ヘラジカの肉巻きガム、乾燥した牛のレバー、ライト、以上です。おもちゃは普段も買っているので、今回はなしにしました。
このライトはデンマーク製のorbiloc(オルビロック)というブランドのものです。ウォータープルーフ、3年保証、−40℃までOK、5km先まで届く光、などなどかなり優秀。ここではiphoneも寒さで頻繁に冬眠します。さっきまでバッテリー90%だったのに突然0%になったり。なので、寒さや雪(水)に強いのは本当に助かります。色も何種類もありますが、霧のなかでもよく見える、という店員さんのお勧めでターコイズにしました。日本でも買えるようなので、気になる方はどうぞおググりなさってみて下さい。
我が家は日常とあまり変わらない夜でしたが、私はなんだかのびのびリラックス出来て、とても良いクリスマスイブでした。
世の中の子ども達にとっては、わくわく楽しいクリスマスとなりますように...。
人間風車とか山脈とか
燃える闘魂といえば、アントニオ猪木。
破壊王といえば、橋本真也。
プロレスが盛り上がっていた時代、レスラー達には様々な異名がつけられていました。そのセンスたるや...素晴らしいものばかりです。
現れた天才
20代の頃、私は個人経営の小料理屋さんでアルバイトをしていました。オーナーでもあるそこの料理人が作る品々はどれも美味しく、飲食店経営は難しいと言われていた激戦区で、長い間お客さんの心をつかんでいました。忙しい時は記憶が飛ぶくらい大変でしたが、毎回夕食に炊き込み御飯を下さり、帰宅後にゆっくり頂くのがまた楽しみでもありました。しかし。
卵買って来い、と言われてタバコを買ってきたり、
梨買って来い、と言われて粉末の出汁を買ってきたり、
ソラミミストの私はそんな過ちを繰り返していました。このバカ!何やってんだ!と何度も叱られましたが、後に引きずらないさっぱりしたオーナーだったので、私は好きでした。
ある日、背が高くてがたいのよい白人のおじいさんが、日本人のお友達と食べにきました。飲み物やお造りを出して一段落したとき、オーナーがやってきてボソっと私に囁いてきました。あのおじいさん誰か知ってる?って。見当もつかないことを告げると、じゃあ人間風車って知ってる?と再度訊ねてきました。
人間で風車?
風車の人間?
...ってことはビル・ロビンソンですねっ!?
この頃、総合格闘技は絶大な人気と熱気を帯びており、私も実際観に行ったり過去のプロレス動画を見たり、色々とハマっていました。ビル・ロビンソンはイギリスのレスラーで、日本でも大活躍した人です。巨体にも関わらず、そこから繰り出されるスピード感あるダブルアーム・スープレックス。人がクルっと回転する様はまさに風車!
そんな彼が目の前にいるなんて...!興奮した私は、握手を求めても良いかオーナーに訊ねました。私のシフト以外の日に、それまでにも何度か風車は食べにきていたようで、オーナーは彼がどんなタイプなのか知っていたようです。握手を求めても嫌がるタイプじゃない、ということで、舞い上がった私はカウンターに座っているビル・ロビンソンの元へ忍び寄りました。
えくすきゅーずみー、あくしゅ...プリーズ!
今まで普通にビールとか出していた店員が、うってかわって照れながらやってきたのを見て、ビルは最初驚いていました。当然ですね。しかしすぐに笑顔で握手をしてくれて、更に立ち上がって私を抱きしめてくれました。足の具合があまり良く無さそうだったのにわざわざ...。優しい!そして嬉しい!っていうか大きいー!!!
働いてお金を頂き、さらに美味しい炊き込み御飯を頂き、おまけに天才にまで会えるなんて。残念ながらビル・ロビンソンは数年前にお亡くなりになりましたが、私の中ではずっと生き続けている良い思い出です。
ここにはアレがいる
人間風車やら人間山脈。殺人医師に至ってはもう意味が分かりませんが、そんな異名を持つものがここスウェーデンにもいました。
実況:古○伊知○ / 解説:Matte
さぁ今夜はついに奴の登場です。極寒の地からはるばるやって来た、凍てつく牙を持つ荒くれ者。噛み付くもの皆あの世行き、制御不能なモンスター!しかしなんだかかわいいぞ!怒れるケルベロス!
沸点38℃、カワイーヌ・ティト!
いやー、古○さん、沸点が38℃なんて恐ろしいですね。ちょっと熱を出したら怒り狂うわけですね?っていうか犬の平均体温は38℃〜39℃だから、常に怒りを発動させているわけですね?恐ろしいですねー。
でましたよ!必殺技、あご外し!規格外に口を開けて、相手に大ダメージを与えようという魂胆でしょうか。チラッと見える下の歯。凍てつく牙とは正にこのことですね。前足で標的をしっかり挟んでいますから、逃れるのは至難の業でしょう...さぁどうする!?
どうもしない
悪ふざけが過ぎましたね。我々のかわいいティトを沸点38℃だなんて...。荒くれ者でもないし制御不能でもありません。砂漠のオアシス、雪国の露天風呂、もうそれくらい尊くてかけがえのない存在。
っていうか、今日は何が言いたかったかというと、
ティトは一人でも上手にガムを持ってガシガシ噛むよ。
ってことです。たった一行で済みましたね。なんでこんなに長くなっちゃったんだ?
このバカ!何やってんだ!ってオーナーの声が頭の中で鳴り響いています。ついさっき言われたかのように鮮明に...。
まぁでも、バカは治らないって言いますし。本当にバカな発言が出たところで今日は締めたいと思います。
先日に続き、今日も最後までお読み頂き本当にありがとうございます。
それでも自分勝手な人はいる
スウェーデンの犬ニュースを私はよくチェックしています。犬にまつわる色々な記事が載っているのですが、今月はクリスマスということで、こんな記事をみつけました。
犬が欲しいクリスマスプレゼント
一緒に暮らせる動物の種類は様々です。犬猫魚に昆虫や爬虫類など、数え上げたらきりがありません。統計によると、飼い主の88%が彼らの為にプレゼントを買うそうです。
ある動物用品店で、犬と暮らす人を対象にこんな統計がとられました。
犬が欲しいクリスマスプレゼントは何?というもの。要するに、人間があげたいものと、犬が欲しいものには違いがある、という事です。
犬が欲しいものTOP5は次の通り。
- おやつ(75%)
- おもちゃ(74%)
- ベッドや毛布など(26%)
- ごはん(22%)
- ハーネスや首輪(21%)
続いて、人間があげたいものTOP5。
- おもちゃ(81%)
- おやつ(79%)
- ベッドや毛布など(22%)
- ハーネスや首輪(18%)
- 洋服(14%)
どちらもTOP2がずば抜けており、正直に言うと”でしょうね”という感想です。私達ももれなくおやつとおもちゃはあげるでしょう。そして洋服も考えています。でも靴も買ってあげたいし新しいライトも必要だし...結局まだまだ悩み中。あ、犬の統計をどうやって取ったかですが、家族による予想らしいです。
これより以下、ちょっとずつ内容がヘビーになっていきます。気持ちが感化されやすい方はご注意下さい。息抜きに子犬時代のティトをどうぞ…
パーティーは注意が必要
プレゼントは綺麗にラッピングされ、リボンで飾られます。よく映画のシーンにあるように、スウェーデンもモミの木の下にそんなプレゼント達が山積みで置かれます。時間になってそれぞれの元にプレゼントが行き渡ると、包装紙はビリビリに破かれ、家の中はカオスになります。子どもがいるおうちは特に。当日の過ごし方はまた後日書くとして、その状況で犬達はどうなるでしょうか。
人間はプレゼントに夢中です。
床には紙やプラスチックの残骸、人間がつまんだ食べ物のくずなどが散らばります。
犬は興味津々で遊び、紐やチョコレートなど危険なものを誤飲する場合があります。
動物病院の統計によると、クリスマスイブに救急で運ばれてくる犬は、普段に比べて20%も多いそうです。これはひどい...。今年はパーティーをしない家庭がほとんどだと思うので、辛い思いをする動物達も減るはず。クリスマスに限らず、こういう場では自分も気をつけようと改めて肝に銘じました。
犬が欲しい人々
誕生日やクリスマスに、サプライズで犬をプレゼントする動画を見た事があります。たぶん本人はずっと欲しくて、それを周りの人が汲み取ってプレゼントしているのでしょうが、私はちょっと抵抗を覚えます。そもそもブリーダーときちんとコンタクトを取り、準備をした上で迎えるべき存在だと思っています。
以前、スウェーデンは動物愛護法が確立されているという記事を書きました。
日本ではコロナ禍で犬を飼う人が増えたようですが、スウェーデンでも今年はダントツで多かったようです。そしてどうしても手に入れたい人々は、どんな方法だろうと手に入れようとします。ケンネルクラブに登録していない人達から、売買サイトから、外国から、などなど。自分勝手な人は国に関係なくいるものです。
先日、こんな事件がありました。
EU圏内の複数の国からやってきた2台のトラックが、南部の国境警察に止められました。中を開けてみると、そこには59匹の野良犬がすし詰め状態でいたそうです。運転手は、この”輸入品”には今さっき水をあげたとほざいたそうですが、結局犬達は丸2日間外に出られないばかりか、水も食料も与えられず、糞尿だらけの場所に閉じ込められていたそうです。発見した警察は、今まで動物を扱った中で一番辛く悲惨な仕事だったと言っており、私もこの事件を読んだ時には、涙が出ました。やるせない。
その警察は最後にこんなことを問いかけていました。
大切な事はなんですか?
想像しましょう。
犬を迎える為に大切な事はなんですか?
その犬の起源、つまり両親や祖父母は?
ワクチン接種は?
それは肉体的にも精神的にも健康な犬ですか?
なぜそんなに安い価格なのですか?
スウェーデンでは外国の犬を保護して連れてくる事がよくあります。もちろんきちんとした手続きをした上で安全に。しかし、この犬達はそうではありません。すぐに犬が欲しい、安く買いたい、面倒な手続きは嫌だ、という自分勝手な人々のせいで連れて来られた犬です。もしかしたら新しい家庭で今までよりも幸せに暮らせるかもしれません。今後常識のある人々によって受け入れ先が決まる事を願っていますが、こんな風にして連れて来られるべきではありません。病気があったらなおさらです。
それでも足りない
最近、売買サイトで2匹の仔犬を買った人がいました。健康だという証明書があったそうですが、家に迎えてすぐに犬達は嘔吐や下痢が止らず、数日後に病院へ連れて行かれました。原因は特定されませんでしたが、治療不可能なウイルス感染の可能性があり、翌日安楽死※されました。当然保険は適用されないので、犬の購入者は犬の代金と医療費合わせて71,000kr(日本円でおよそ90万円)支払う事になりました。
※スウェーデンでは、治療不可能で苦痛を伴う場合は安楽死をさせます。痛みとともに生きるのは犬にとって虐待だという考えですが、個人的には良いも悪いも場合によると思っています。難しい問題...。
これも安易に犬を迎えようとした結果です。販売者が悪いのは当たり前ですが、そういうサイトで犬を買おうとする購入者も問題です。お金で済む話ではありません。
残念ながらこんなニュースは世界中に溢れています。そして悲しいことに、それらのニュースは虐待をする人の心にはちっとも響かず、私達の願いは届きません。
仔犬が欲しいから、と安易に手に入れようとする人達も同じです。彼らは犬を迎えたらきっと可愛がるでしょう。でもそれは自分の為です。きちんと可愛がるからいいでしょ、と考えていることでしょう。犬達のそれまでの暮らしや、そこに辿り着くまでの道のりはなかった事にして。
冒頭のように、プレゼントどうする?って平和なニュースや情報ばかりならいいのに。
今日はちょっと悲しい記事になってしまいました。人間の都合でつらい思いをする犬達がいなくなりますように。心ない人達が世界から消え失せますように...。
ちょっとしんどい...
スウェーデンの冬は暗いです。
朝目覚めたら、暗い。ブラインドを開けて外を眺めても、暗い。身支度をしてティトと朝のお散歩に行って帰ってきても、暗い。朝ご飯を食べて一休みしても、まだ暗い。
しつこいですね。でも暗いんです。
朝、部屋の電気をつけると、ティトは眩しそうに目を細めて、写真のように伸びをします。ティトもきっと太陽が恋しいよね...。
現在の日の出はだいたい10時で、日の入りは13時頃。太陽が昇ると言ってもとても低いので、高い場所に行かなければ見られません。さらに、最近は雨や曇りで天気が悪いので、そもそも日差しは皆無。おまけに、今年は(も)異常気象で暖かく、雪が降らないので景色も暗い。あー...しんどい....。
わたし、だめかな...。
このままどんどん気落ちしていってゆくゆくは...
もう、助からないかな.....。
.....。
Matte! マーーーーッテ!
まだ助かるよ!
まだ、たすかる!
......。
そーれっ!
....。
改めまして。
私にとって寒さは大きな問題ではありませんが、暗いことは本当にきついです。ティトのお陰でマダガスカルまだ助かっていますが、それでもしんどいです。
太陽光に当たらないと、元気を保つ為に必要なセロトニンやビタミンDが不足し、気分が落ち込んだり睡眠障害を引き起こしたりします。
セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれていますが、これは犬などの動物と触れ合う事でも分泌されます。なので、私はティトに本当に助けられています。毎日ティトを抱きながら、幸せだーありがとーと声に出して呟いています。実感する事はとても大切。以前は気分も非常に落ち込み、動悸もひどかったので、それに比べたら何倍も楽です。ティトのお陰。
ビタミンDはサプリで補っていますが、効いているのか否か微妙なところです。睡眠障害については、多くの方は眠り過ぎて困るようですが、私の場合は逆。眠れない...。
夜はなるべくリラックスする為に、ストレッチやマッサージを行い、自立訓練法という自律神経を整える瞑想のような事をします。そして1時頃ベッドにいきますが、そこから2〜3時間位眠れずにゴロゴロ。4時頃眠って7時半にティトのお散歩で起床、というルーティンです。昼間に寝るとまた夜眠れなくなってしまうのではと思い、頑張って起きているのですが、15時頃に我慢出来ず30分〜1時間お昼寝。で、また夜は同じくベッドでゴロゴロ...。
スウェーデンにもいたよ
そんな私にとって、朝と昼のティトとの散歩はとても貴重です。昼は間もなく日没なので、歩いているうちにどんどん暗くなるのですが、外の空気を吸って体を動かす事は良い気分転換になります。このお宅のクリスマスの飾りは素敵だなとか、昨日も路駐していたこの車はなんだろう?など、小さな発見や変化に気付くことも必要。何も感じられなくなるのは危険です。目がいくものは自分が興味を示すものに限りますが、そんな風にのんびり散歩を楽しんでいます。
ところで。
夏の終わりから、近所で道路工事が始まりました。工事現場の近くの空き地には、コンテナやショベルカーの部品などが置かれています。その空き地にはよくティトと散歩に行くので、工事の進捗状況などをちらちらチェックしていました。
ある日、いつもと同じようにその空き地に行き、何の気なしにコンテナを見てみた時、写真のマダガスカルの落書きを発見しました。マダガスカルの綴りって?と書いてあります。
なぜマダガスカル?
あの宇宙海賊がスウェーデンに来た?
色々気になります。道端のコンテナに書かなきゃいけなかった意味。知りたい...。
とにかく、あと一週間ちょっとで太陽の折り返し地点。冬至からはまた日照時間が長くなってきます。実感できるのは2月半ば頃からですが、なんとか今季も頑張って乗り越えたいと思います。
それにしても。
余談ですが、落書きと言うものはいつか誰かが消さねばなりません。マダガスカルを消す為のブラシがなくて困ったな、という人の為に、いつでも貸し出せるようブラシを持ち歩こうと思います。私持っているよ、ブラシ、いる?って。
ブラシ...イル?
.....。
ブラジル!
こんな事を言っていると、ティトはいつも冷めた目で私の事を見てきます。そんな視線を浴びていると、私はなんだかお腹の具合が...はらのぐあいが...
パラグアイ。
睡眠が足りないってこういうことです。こわいですね。日光浴は色々な意味で重要だ、という記事でした。以上。
お読み頂き、特に今日は本当にありがとうございました。