カワイーヌ・ティトの北欧生活

北欧で暮らすハバニーズ、ティトと飼い主Matte&Husseの日常

世界一臭い食べ物をちゃんと食べる

世界一臭い食べ物をご存知ですか?

スウェーデンのシュールストレミング。

すごーく、とーっても臭い、ニシンの缶詰です。

スウェーデン語だとsurströmming(スールストゥルンミング)。surは”酸っぱい”という意味で、strömmingは”バルト海のニシン”を意味します。

一昔前のYouTubeやテレビでは散々罰ゲームに使われてきたので、聞き覚えのある方も多い事でしょう。

 

塩漬けにしたニシンを缶の中で発酵させるため、蓋を開けた瞬間にもの凄い匂いに襲われます。その臭さ、くさやの6倍。

毎年8月の第三木曜日にその年のシュールストレミングが解禁されます。南よりも北スウェーデンの方が食べる人が多いようです。

余談ですが、スウェーデンはザリガニも有名。でも北よりも南の方が食べる人が多いそうです。実際代々北スウェーデン暮らしのHusse家では、ザリガニパーティーをしたことがありません。逆に南ではシュールストレミングを食べた事がない人がたくさんいるんだとか。

話を戻して。

あまりの香しさ故、屋外で食べることが推奨されていますが、屋内でも普通に食べています。私達も昨日、Husseの実家で御馳走になってきました。

ちなみに私は大好きです。

一般的な食べ方

今年は○○の缶詰が美味しかった、○○のはしょっぱすぎるなど、メーカによって味もさまざまですが、ニシンの形態はどこもほぼ同じです。はらわたを除き、頭が切り落とされています。

罰ゲームで見るように缶をブシュっと開け、ニシンをそのままで食べる人はいません。きちんとした食べ方をすれば、テレビで観るようにうげぇ!おえぇ!となる事はありません。きっとね。たぶん。

ということで、スウェーデンでの一般的な食べ方をご紹介します。

開封

ガスと共に液体が飛び出る場合があるので、水の中で缶を開けます。そして水から上げた瞬間に漂う香りを楽しみます。その臭さ、納豆の18倍。しつこい?

ん〜これこれ。

 

液体が付着すると大変なので、食べ終えたら捨てられるように紙皿の上に置きます。手袋も着用。洋服にもこぼさないよう要注意。

黙々と手を動かす

お気を確かに!そう自分に言い聞かせながら作業をすすめます。

ニシンをお皿に招きます。

近う寄れ

 

お腹にナイフを入れて開きます。

卵だ!

 

ナイフとフォークで骨と皮を取り除きます。この作業中、蟹を食べてる時みたいにみんな黙ります。集中。

骨と皮、身、卵

 

魚卵はつまり数の子って事でしょうか...?お国によってこんなにも違う頂き方になるのですね。でも捨てる人が多いそうです。私とHusse父は大好物ですが。

分別作業が2尾分ほど終了した時点で既に鼻は麻痺し、匂いはどうでもよくなってきます。早く食べたい!ただそれだけ。

フィニッシュ!

完成形はこちら。

香菜忘れた

 

パリパリの薄いパンにバターを塗り、チーズ、トマト、玉ねぎ、茹でたポテト、そしてシュールストレミングの身(と卵)を乗せます。その上に、ディルなどの香菜(写真忘れました)とサワークリームを乗せて完成です。

シュールストレミング自体はとてもしょっぱいのですが、他の物も一緒に食べるとあら不思議、ぱくぱくどんどん食べられちゃいます。お腹も喜ぶ発酵食品。

とか言いながらここだけの話、毎日食べたいかと聞かれたら、んー。NO。

塩分過多。そしてなによりも匂いが、本当に、すごいです。

食後

食べきれなかったニシンは必ず捨てます。生ゴミ用の袋を重ね、口をキツく縛り、缶も一緒に食後すぐにゴミ捨て場に持っていきます。

ティトは鼻をスンスンさせながら異臭の正体を探りつつ、私達の食事をジッと待っていてくれました。ゴミを捨てつつ、待っていてくれたティトの為にその後は近所の森をお散歩。

やっときたぼくの番!

 

 

日本ではネットでシュールストレミングが買えるらしいです。一缶¥5,000〜¥6,000となかなかのお値段ですが、ご興味ある方は是非!罰ゲームではなく、美味しい食べ方で試してみてはいかがでしょうか?