カワイーヌ・ティトの北欧生活

北欧で暮らすハバニーズ、ティトと飼い主Matte&Husseの日常

人間風車とか山脈とか

燃える闘魂といえば、アントニオ猪木。

破壊王といえば、橋本真也。

プロレスが盛り上がっていた時代、レスラー達には様々な異名がつけられていました。そのセンスたるや...素晴らしいものばかりです。

現れた天才

20代の頃、私は個人経営の小料理屋さんでアルバイトをしていました。オーナーでもあるそこの料理人が作る品々はどれも美味しく、飲食店経営は難しいと言われていた激戦区で、長い間お客さんの心をつかんでいました。忙しい時は記憶が飛ぶくらい大変でしたが、毎回夕食に炊き込み御飯を下さり、帰宅後にゆっくり頂くのがまた楽しみでもありました。しかし。

卵買って来い、と言われてタバコを買ってきたり、

梨買って来い、と言われて粉末の出汁を買ってきたり、

ソラミミストの私はそんな過ちを繰り返していました。このバカ!何やってんだ!と何度も叱られましたが、後に引きずらないさっぱりしたオーナーだったので、私は好きでした。

ある日、背が高くてがたいのよい白人のおじいさんが、日本人のお友達と食べにきました。飲み物やお造りを出して一段落したとき、オーナーがやってきてボソっと私に囁いてきました。あのおじいさん誰か知ってる?って。見当もつかないことを告げると、じゃあ人間風車って知ってる?と再度訊ねてきました。

人間で風車?

風車の人間?

...ってことはビル・ロビンソンですねっ!?

この頃、総合格闘技は絶大な人気と熱気を帯びており、私も実際観に行ったり過去のプロレス動画を見たり、色々とハマっていました。ビル・ロビンソンはイギリスのレスラーで、日本でも大活躍した人です。巨体にも関わらず、そこから繰り出されるスピード感あるダブルアーム・スープレックス。人がクルっと回転する様はまさに風車!

そんな彼が目の前にいるなんて...!興奮した私は、握手を求めても良いかオーナーに訊ねました。私のシフト以外の日に、それまでにも何度か風車は食べにきていたようで、オーナーは彼がどんなタイプなのか知っていたようです。握手を求めても嫌がるタイプじゃない、ということで、舞い上がった私はカウンターに座っているビル・ロビンソンの元へ忍び寄りました。

えくすきゅーずみー、あくしゅ...プリーズ!

今まで普通にビールとか出していた店員が、うってかわって照れながらやってきたのを見て、ビルは最初驚いていました。当然ですね。しかしすぐに笑顔で握手をしてくれて、更に立ち上がって私を抱きしめてくれました。足の具合があまり良く無さそうだったのにわざわざ...。優しい!そして嬉しい!っていうか大きいー!!!

働いてお金を頂き、さらに美味しい炊き込み御飯を頂き、おまけに天才にまで会えるなんて。残念ながらビル・ロビンソンは数年前にお亡くなりになりましたが、私の中ではずっと生き続けている良い思い出です。

ここにはアレがいる

人間風車やら人間山脈。殺人医師に至ってはもう意味が分かりませんが、そんな異名を持つものがここスウェーデンにもいました。

 

実況:古○伊知○ / 解説:Matte

さぁ今夜はついに奴の登場です。極寒の地からはるばるやって来た、凍てつく牙を持つ荒くれ者。噛み付くもの皆あの世行き、制御不能なモンスター!しかしなんだかかわいいぞ!怒れるケルベロス!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沸点38℃、カワイーヌ・ティト!

 

...え?

 

いやー、古○さん、沸点が38℃なんて恐ろしいですね。ちょっと熱を出したら怒り狂うわけですね?っていうか犬の平均体温は38℃〜39℃だから、常に怒りを発動させているわけですね?恐ろしいですねー。

がおー...こうかな?

 

でましたよ!必殺技、あご外し!規格外に口を開けて、相手に大ダメージを与えようという魂胆でしょうか。チラッと見える下の歯。凍てつく牙とは正にこのことですね。前足で標的をしっかり挟んでいますから、逃れるのは至難の業でしょう...さぁどうする!?

どうもしない

悪ふざけが過ぎましたね。我々のかわいいティトを沸点38℃だなんて...。荒くれ者でもないし制御不能でもありません。砂漠のオアシス、雪国の露天風呂、もうそれくらい尊くてかけがえのない存在。

っていうか、今日は何が言いたかったかというと、

ティトは一人でも上手にガムを持ってガシガシ噛むよ。

ってことです。たった一行で済みましたね。なんでこんなに長くなっちゃったんだ?

読み直してごらんよMatte...

 

このバカ!何やってんだ!ってオーナーの声が頭の中で鳴り響いています。ついさっき言われたかのように鮮明に...。

まぁでも、バカは治らないって言いますし。本当にバカな発言が出たところで今日は締めたいと思います。

先日に続き、今日も最後までお読み頂き本当にありがとうございます。