カワイーヌ・ティトの北欧生活

北欧で暮らすハバニーズ、ティトと飼い主Matte&Husseの日常

イヌだって選挙に参加したい!

どうも、こんにちは。ぼくです。ティトだよ。

今日はイヌのぼくからちょっと言いたい事があるのでお邪魔するよ。

てへー

 

ぼくの家族、フッセはスウェーデン人で、マッテは日本人。

フッセ と マッテ

 

フッセは金髪なんだねって?ちがうちがう。バリカンで切ったぼくの毛を頭に乗せているだけ。

マッテは真後ろ向いたビックリ人間なのかって?ちがうちがう。顔なしなだけ。

2人とも見た目も中身もちょっとアレだけど、いつもぼくの事を一番に考えてくれる家族だよ。

 

日曜日、スウェーデンでは4年に一度の総選挙があったんだって。

フッセはもちろん全ての投票権があるんだけど、マッテは移民だから、いわゆる国政選挙の投票権はないの。でも、地方選挙の投票資格はあるらしい。

政治って難しいし、マニフェストっていうの?党によって色々あるらしいけど、実際よくわからないよね。

スウェーデンの政党だよ

 

よくわからないから選挙にも行かない、なんて良くないよね。実際マッテは政治に疎くって、各党のマニフェストとか読んでる最中にパンクしちゃうんだって。で、投票めんどくさ!ってなるらしい。

だけどスウェーデンでは、そんなマッテみたいなおバカさんでも選挙をわかりやすく、興味が持てるようにしてくれている。

valkompass(ヴァルコンパス)と呼ばれるもので、簡単に言うと党診断チャートだね。

まず社会問題となっている質問がでてくる。それに対する答えもいくつかあって、自分の考えに近い答えをチェックする。もしくは、大賛成-賛成-反対-大反対のどれかを選んだり。たとえば、街の中心地には車侵入禁止ゾーンを作るべき?とか。

一般的な党診断チャートに出てくる質問は、現在スウェーデンで問題になっている代表的なものだけど、もしぼくが環境を凄く憂慮していたら、環境問題に特化した党診断チャートもあるんだって。それをすれば、各党が環境についてどんな政策を立てているのかがわかり、おまけに自分の考えがどの党と近いのかわかるんだって。いいよね、このシステム。

 

ぼくたち動物に特化した診断チャートもあるよ。例えばこんなの。

《質問》田舎に住んでいる場合、ペットに何かあっても近くに病院がない。例え救急だろうと、そこまで行く車内で動物はただ苦しんでいるしかできない。どうするべき?

《選択肢の例》獣医不足による問題なので、国は獣医療教育に力を入れるべき。/ 民間の獣医を認定し、彼らを適切な場所に駐在させる。/ 外国人労働者として獣医師を受け入れ、医療記録をスウェーデン語縛りにせず、働きやすい環境を作る(獣医の充実)。/ などなど。

ぼくはもちろんイヌだから、選挙権はない。家族であるマッテとフッセにお願いするしかない。2人は診断チャートをやっていた。動物に関する診断結果と、自分達の生活に関する診断結果で、違う党が選ばれるかもしれないけれど、たぶんぼくらにとってベストな党を選んでくれたと思う。

 

もしこういうシステムが日本にもたくさんあったら、人々はもっと熱心に選挙に関わると思うし、投票率もあがるんじゃないかな。そんな単純なことじゃない??

 

なにはともあれ、投票はおわった。

スウェーデンの、全世界の、みんなの地球の未来が良くなるといいね。