カワイーヌ・ティトの北欧生活

北欧で暮らすハバニーズ、ティトと飼い主Matte&Husseの日常

赤ちゃんと犬のおもちゃを手作り

むかしむかし、私は幼稚園の先生をしていました。

世の中にある幼稚園や保育園はどれも同じではありません。それぞれ特色があり、保護者の方はどこを選ぼうか、頭を悩ませていると思います。大事なお子さんを預ける場所です。立地や規模や安全性は当然重要ですが、教育方針も大きなポイントとなっているでしょう。

私が勤めていた園は、幼稚園の創始者と言われるフレーベルの教育方針を取り入れていました。恩物と呼ばれる積み木などの玩具で子ども達の成長を促すのですが、これは奥が深すぎて私も未だに全て理解していません。どうぞおググり下さい。

学生時代に実習でお世話になった園は、シュタイナー教育を行なっていました。とってもざっくり説明すると、子どもは自然に触れて、体を動かし、自由に自分で考えて行動出来るといいよね!って感じです。こちらも深く掘り下げると難しすぎて混乱しますが、私が実習をして感じたのは、押し付けがましくなくていいな、です。

教育的な事はあまり行なわないので、現代の日本ではなかなか受け入れられない部分も多いかと思いますが、情緒を育てるにはとても良い教育だと感じました。

その園に就職したかったのですが、残念ながらその年は募集していなかったので叶わず。もし働く事ができていたら、私の人生も大きく変わっていた事でしょう。どんなパラレルワールドがあったのか。想像すると止りません。

シュタイナー教育と並んで有名なのが、モンテッソーリ教育。おなじくざっくりあっさり説明すると、環境に重きを置き、子ども達の発達に合わせた玩具を、一人ひとりが安心して落ち着いて遊べるように大人達が整えて見守ります。恩物と似ていますが、月齢や年齢に見合った”教具”と呼ばれる玩具が特徴的です。

前置きが長くなりましたが、このモンテッソーリで推奨される0歳児の教具を、手作りしてみました。

我が家に人間の子どもはおりませんが、犬の坊やがおりますゆえ。

さて、何が出来上がるかな?

生地選び&裁断

ティトは派手な色のほうが認識出来ると思ったので、柄+柄でうるささを全面に出した生地選びをしました。

葉っぱ=12枚、扇=24枚

 

半径5.5cmの円を4等分した扇型。その円を重ねて作った葉っぱ型。さて、何になるかな?

縫い合わせる

曲線部分をそれぞれ縫い合わせます。

12枚完成

 

あとでひっくり返すので、その部分は縫いません。立体的になったとき、縫い代がツレて形がいびつにならないよう、曲線部分の縫い代はハサミで切り込みを入れておきます。さて、おわかりかな?

綿を入れる

もくもく!雲みたいだね!

 

3.5〜5g(好みの量)の綿を12個用意。表に返したら、空いている部分からこの綿をそれぞれ入れます。

形になってきた!

 

綿を入れた口は手縫いでとじます。コロコロした貝殻みたいなのが12個できました。さぁ、もう完成は間近ですぞ!

3パーツ作る

葉っぱの両端部分を丈夫な糸で縫い付け、円の状態にします。

3パーツできたよ

 

渡す糸にちょっと余裕を持たせるのがコツ。さて、あと一工程で完成ですぞ!

と、思ったら。私がコソコソやっている様子をじーっと見ていたティト。写真を撮り終えたらそーっとやってきて、スンスン匂いを嗅いでいました。

これは...ぼくのか?それともマッテの??

完成だよ!

3つのパーツを組み立てて出来上がり!

トランスフォーム!

 

ボールになりました!組み立てる時に一瞬混乱しますが、一度理解すればあとはスムーズにできます。

これはキッキングボールと呼ばれていて、乳児におすすめのおもちゃです。仰向けで寝ている赤ちゃんの上にこのボールを吊るします。高さは、赤ちゃんが足でキック出来るくらい。ボールには鈴をつけておくと音も楽しめますし、綺麗な色の生地で作れば目にも良い刺激となります。

蹴る(触る)→ボールが動く→反応が刺激になる→好奇心や意欲が増す。

正直遊び方は何でも良いと思います。それこそもっと成長したら分解して組み立てるのも、刺激的な遊び方となるでしょう。

そしてこれは犬にも最適。宅のティト坊やはどんな遊びをしてくれるかな...?

犬の反応(ティトの場合)

完成!という私の声に即座に反応するティト。尻尾をフリフリして待つ事5秒。私が投げたキッキングボールを猛ダッシュで取りに行き、ゆっくり吟味するためボールをくわえたままベッドによじ上りました。

うんとこしょっ!

 

ティトの尊厳を守っていますが、どうぞお気になさらず。

くわえたままジャンプして登ったはいいものの、ベッドの側面にボールがこすれて方向転換に手こずっていました。うぐぐぐ...となろうとも、離さずに無事テリトリーへ。ティトにはちょうどくわえやすい大きさだったようです。

ボールをぶんぶん振り回したり匂いを嗅いで確認したら、取り合いっこをして遊びたくなったようで、私が奪いにくるのをじーっと待っていました。

ぼくはMatteより早く奪う!

 

こういう時のティトは私の動きをよーく観察しています。指がぴくっと動いただけでもボールにがぶっとかぶりつき、さーっとどこかに走って行きます。そしてまた同じ体勢で私が来るのを待ちます。かわい。

お互い走り疲れたらボールを仕舞って遊びは終了。そのまま遊ばせているとガシガシ噛んで生地を破いてしまいそうなので、私達と遊ぶ時だけ出す事にしました。

 

犬も赤ちゃんも楽しめるキッキングボール。作るのもとても楽しかったです。今年に入ってHusseに姪っ子が生まれたので、彼女にも作ろうと思っています。残念ながらまだ会えていないのですが...。

ネットでも沢山作り方や型紙など載っていますので、ご興味のある方は是非挑戦してみでは如何でしょうか。早ければ一日で出来上がるので、達成感も味わえてお勧めです。

 

今週のお題「おうち時間2021」