カワイーヌ・ティトの北欧生活

北欧で暮らすハバニーズ、ティトと飼い主Matte&Husseの日常

山手線で生き地獄

ティトの出番はちょっとお休み。今日は今週のお題についてです。

 

私は子どもの頃からスギとヒノキの花粉症です。どちらかというとヒノキの方が重症。発症当時はスギ花粉以外はあまり知られておらず、自分はなぜ5月まで辛いのだろう、と疑問に思っていました。今は春だけではなく、季節毎に色々な花粉のアレルギーがあり、いつ自分が反応してしまうのかとビクビクすることがあります。

もともと薬はあまり好きではなく、風邪を引いてもひたすら眠って治す習慣がありました。花粉は眠ってもよくならないのが辛いですが、それでも薬を飲まず、ただひたすらに花粉が落ち着くのを待つばかり。

社会人になり、会議があったり客先との打ち合わせがある場合、または食事の約束がある時だけ薬を服用していましたが、それでもほとんどが薬なしの日々を送っていました。

 

数年前のある日、会社から家に帰るため山手線に乗っていました。幸い空席がいくつかあり、私はドアに近い端っこの席に着席。もちろんマスクはしていましたが、ドアが開く度に人の出入りがあり、風も吹き込み、電車の中でも花粉は舞っていました。

くしゃみが止らない...。

鼻水も出てくる...。

マスクをずらしてこっそり鼻をかんでは、またくしゃみの繰り返し。

一人挟んで、私の2つ隣りの席にも、同じように苦しんでいるおじさんがいました。くしゃみをしては鼻をかむ。わかるよ、おじちゃん...。つらいよね...。

 

ある駅でギラギラでオラオラした中年男性が乗ってきました。893ほど怖そうではありませんが、シャツのボタンは胸元まで開き、ジャラっとした腕時計がまぶしい。

そんな人は世の中にたくさんいるので、見た目に関して特に何も思いませんでしたが、その中年男性が放つ香水の強烈さといったら...。鼻がいかれている私でもわかりました。恐らくその車両にいる全員が察知していたことでしょう。それくらいのキツさ。

うわ、強烈だな...。

でもそんなことより花粉です。私とおじちゃんは相変わらずくしゃみを連発していました。

 

するとそのオラオラ中年。突然私に向かってキレ始めました。大声で。

 

おい、オメーよー!

オレの香水がキツいとでも言いてぇのか?おい!

これ見よがしにくしゃみなんかしてんじゃねぇよ!!

 

えぇー...こんなことってあるぅ…?(泣)

っていうか、香水キツいの自覚してんの?じゃあ調節しろや!と、言いたいところですがグッと抑え、くしゃみも同時にグッと堪える私。

するとオラオラ中年、今度はおじちゃんをロックオン。

 

オイコラ!オメーもだよ!!

くしゃみしてんじゃねぇよっ!!

 

ひーー!おじちゃんも!ただの花粉だよね、私はわかるよ!!

おじちゃんも私と同じくグッとくしゃみを堪えているのが、ひしひしと伝わってきました。それでも出ちゃうものは出ちゃう。その度にあぁ?というオラオラ中年の鋭い視線に萎縮する私達。車両の皆さんは確実に私達の味方であり、全ての人々が我々に同情してくれていたでしょう。その場面にいたよ!って方、出てきてくれないかしら...。あの時の空気を共有したい...。

 

幸い、香水キツいオラオラ中年は2駅先で下車。その後、我慢していたくしゃみを連発し、ずるずる鼻をかみ続けた私達。あぁ、こんなに人がいる場所で鼻なんてかみたくないけど...!

いいよ、好きなだけかむがいいよ、音なんて気にしなさんな☆

皆さんがそう言ってくれた(気がした)ので、私とおじさんはお言葉に甘え続けました。

 

オラオラは確実に花粉症ではないでしょう。花粉症の人なら、あの時期のくしゃみ&鼻水=花粉、とすぐに結びつくはずです。

なぜ香水のキツさを自覚しながらも、そのままの状態でいたのか。そして匂いがキツいのを自分もわかってるよって何故自白したのか。世界は不思議でいっぱいです。

 
現在私は北スウェーデンに住んでおり、白樺の花粉症になりました。スギやヒノキほど期間は長くないですが、とても強烈です。今となっては通勤もありませんし、外にいても田舎なので人もまばら。いつでもどこでも思いきりくしゃみをして、鼻をかんでいます。あぁ、何も我慢しなくていいって素晴らし...くない。花粉症など闇に葬りたい。これさえなければ、山手線2駅区間の生き地獄も経験しないで済んだはず...。ね、おじちゃん、そうだよね!

 

教訓。

香水をまとう際は適量にしましょう。
そして今はこんなご時世です。薬を服用しても問題ないならば頼りましょう。絡まれる心配もございません。
今年も速やかに時期が終わりますように...。
以上。

 

今週のお題「花粉」