カワイーヌ・ティトの北欧生活

北欧で暮らすハバニーズ、ティトと飼い主Matte&Husseの日常

その女、変態につき

カワイーヌ・ティト=かわいい犬のティト。

クリーム色のフワフワな毛並みを持つハバニーズのオス。私とHusseに子どもはおりませんが、ティトのことは孫だと思っています。

日本語でかわいいねぇ、スウェーデン語ではマイスイートベイビー的な単語を、一日に何回言っているでしょう。自分を客観的に見たら恐らく相当気色悪いと思いますが、今日はそんなお話です。鳥肌が出てきちゃったらごめんなさい。

以前の私

子供の頃、インコとハムスターを飼ったことがありました。どちらも私に対して、犬のようなわかりやすい反応は返してきませんでしたが、嬉しそうだったり満足気な様子を見せることは何度もありました。私はとても可愛がっており、亡くなってしまった時はものすごく悲しかったのを覚えています。

大人になっても動物はかわいいと思っていました。しかし、なんというか一線を画していました。彼らは彼ら、私は私、と。

今、犬と暮らしています。子供の頃に動物と暮らしていた時の感覚とはやはり違い、責任の重さをひしひしと感じています。動物の種類によって命の重さが違うわけではありませんが、自分の立場によって一緒に暮らす動物への気持ちには変化が出てきました。

自分の変化

ティトを迎える前ももちろん犬は好きであり、道端で見かけたら撫でさせてもらったりしていました。しかし自分でも想像つかなかったくらい、普段ティトと接する私の態度は相当変わりました。その例が次の通り。

 

1. あかちゃん言葉になる。

普段はスウェーデン語で話していますが、なんだかおかしな事になっています。カタコト+赤ちゃん言葉なので、冷静なスウェーデン人が聞いたらさぞかし奇天烈な事になっていると思われます。どちてそんなにかわいいの?って絶対誰にも聞かれたくありませんが、恐ろしいかな毎日言っています。

 

2. 妙に声が高い。

え、こんな高い声出る?ってくらいソプラノです。十代の頃からの親友には、本当に気持ち悪いからやめてと言われています。友人との通話中にティトに声をかけるの時は気をつけようと思っています。

 

3. 相手が話せないのに質問→勝手に返答。

どちたの?眠いの?じゃあ寝ましょうかーって。

楽ちいの?追いかけっこしたいの?じゃあよーいドンねーって。

質問しては勝手に解釈し、自己完結しています。ちげーし。ってティトは何度も思う場面があることでしょう。わかってあげられてるかな…と不安になる事も沢山ありますし、なるべく自分の物差しで見ないようにはしていますが、遊んでいる時は特にやってしまいます。実際に声に出しちゃうところがまた気持ち悪いところです。

 

4. なんでも褒める&感謝。

うんちしたの!?お水飲んだの!?ご飯全部食べてくれたの!?えらいねーありがとねーって…。

Husseは、珍しく食器を洗ったり掃除をすると、ねぇねぇえらいでしょ!と押し付けがましく私に言ってきます。当然ありがたいのですが、彼には何故か、あぁでかしたな、と私は素っ気なく言ってしまいます。何度か真面目にティトとの差を指摘されましたが、これはこれ、それはそれ、と適当な理由をつけて逃げました。

 

5. かわいさを検索する。

もうこれは末期だと自分でも認識していますが、ぼーっとパソコンなどを見ている時、ふと検索バーにこんな言葉を入力してしまいます。

”なぜ犬はこんなにかわいいのか”

”犬がかわいい理由”

検索結果などどうでもよく、その後どんなふうに納得したのか、毎度覚えていません。自分の中で収納しきれない可愛さが溢れ出ちゃって、もうストーカーです。熟睡しているのにかまったり、食べている時にちょっかいを出したり、嫌がる事はもちろんしませんが、実際ティトは私の事を時々うざいと思っているでしょう。もうかわいいって聞き飽きたし、私の天使ちゃんとか言うのホント勘弁して、って。

 

6. スーハースーハーする

もはや変態です。ゴロンとくつろいでいるティトの首筋やお腹に顔を埋め、深く呼吸をし、匂いやぬくもりを楽しみます。犬アレルギーの私にはたぶん良くないことですが、その後顔が痒くなろうともやってしまいます。スーハーと同時にティトの体を手でなで回し、体のむにゅむにゅも楽しみます。活字にすると、いやしなくとも完全にアウトですが、ティトはまんざらでもなく体をくねくねさせて案外喜んでいます。

そんな姿を幽体離脱して見てみたら、もうきっと戻りたくないと思うでしょう。それくらい地獄絵図だと思われます。が、恐ろしいかなこれも毎日やっちゃっています。

これからの私

こんな自分、イヤだと思っています。冷静に見てイタいのは百も承知です。が、今後も変わらないでしょう。Husseは普段、子どものような、陽気な田舎のおじいさんのような、ウザさと面白さの狭間を生きていますが、ティトに対しては私より大人な態度をとります。もうやめなよ、と私を諭して来たり、ティトが遊ぼうとねだって来ても、今はそういう時間じゃないからねと言い聞かせてみたり。それを見て私はちょっと負けた気分になり、チッ大人ぶりやがってと毒づきます。Husseにしてみたらたまったものじゃありませんね。

結論、これからはもう少しHusseに優しくしたいと思います。