カワイーヌ・ティトの北欧生活

北欧で暮らすハバニーズ、ティトと飼い主Matte&Husseの日常

結局は沼地ですから。

Husseは夏休みです。
ダラダラする日もそれはそれで楽しく、あまり予定をぎちぎちに詰め込まないようのんびり過ごしています。
が、快晴の平日はなんだか外に出たくなります。私達は先日、自然の中でランチを食べに出掛けました。いわゆる"グリル”です。

スウェーデンのグリルスタイル

日本でバーベキューをすると言えば、野菜や肉や焼きそばなど色々な具材を用意し、レジャーシートやちょっとしたテントなどを揃える、というなんだか大掛かりなイメージがあります。少なくとも私の家族はそんな感じで、小さい頃はBBQといえばちょっと特別な日、という感覚でした。

ところがスウェーデン。バーベキューというよりも、直火で食材をサッと焼いて食べるグリルスタイルが一般的です。散歩中でも急に、グリルしよう!とか言い出し、スーパーで材料を買って楽しんだりします。お庭で出来るグリル&BBQセットもあらゆるタイプが売られていますし、街や公園など至る所に公共のグリルスポットがあります。私達もそんな公共の場に行って楽しんできました。でもグリルの前に、ティトが喜ぶ散歩を少々。

沼地でトレッキング

車で15分位行った場所に広い沼地があります。沼の周りはトレッキングコースになっていて、リュックを背負った人達をよく見かけます。一周するにはそれなりの装備が必要ですが、私達とティトはもちろんそんなつもりはなく。20分程度歩いたら、来た道をUターン。鳥のさえずりや木が揺れる音しかせず、とっても気持ちがいい場所です。

 

 

残念ながら沼地なので、トレッキングコースから一歩足を踏み出すと、ずぶずぶっといってしまう場所が多々あり。好奇心で沼側に行くと痛い目をみます。沼の底は粘土質な赤土がどんより沈殿しており、色々見たくないものも漂っているので、写真のように遠くを見渡すのが適しています。余談ですが、まだ20代前半だった頃のHusseはここで泳いだそうです。今も泳ぎたい?と聞いたら、さすがの彼もここはイヤだ、と言っていました。よかった...。

沼地でグリル

沼の周りを歩いていると、点々とグリルスポットがあります。私達はその一つでくつろぎました。持っていったものは次の通り。

  • ソーセージ/パン/ケチャップ
  • コーヒー/お水
  • 紙皿/プラのナイフ&フォーク/ナプキン
  • 串/新聞紙/マッチ
ベンチの日陰で休むティト。あーかわい。

 

グリルスポットには薪が常備されています。きちんとした箱に入っているので、雨で濡れる心配もありませんし、誰でも使う事が出来ます。税金の使い方もスウェーデン流。

手順としては、持って来た新聞紙にマッチで火をつけ薪に点火します。火が落ち着いたらソーセージに串を刺して、炭火であぶるだけ。

 

じっくり焼いていくと、ソーセージを刺している部分から肉汁がじゅわっと溢れ出し、そのうち皮がパリっと割れてきます。自然の中で食べるホットドッグは何故こんなにおいしいのか...。

 

グリル場には鉄編みも設置されています。今度はアルミホイルに野菜や何かをいれて、そこであぶってもいいかなと思っています。ホットドッグにマスタードも忘れずに。

火は高い所にあるのでティトにも安心です。リードを外していたので、私達が食べている間はその辺の匂いを嗅いで気ままに過ごしていました。終盤は飽きたのと疲れたので、涼しい場所で寝ていました。

 

グリルしながら沼に来る白鳥をみたり、草花を見て楽しんだり、終始晴天で良い夏休みが過ごせました。

 
と、締めくくりたいところですが。
実際は私が蚊に刺されて発狂したため、帰宅を早めました。北スウェーデンの蚊は日本の蚊とは比べものにならないほど強烈で、刺された後の痒みと腫れはもう...今とてもつらいです。沼地め!
ここで生まれ育った人はまるで気にしないですし、刺されても私程ひどくはなりません。私以外の日本人も皆、蚊にはとても苦労しています。やはり大人になってから刺され始めたため、抗体がないのでしょうか。同じスウェーデン人でも南に住んでいる人の中には、蚊が嫌だから北には行きたくない、と言う人もいるほどです。
蚊が来る度に大騒ぎをし、そこら辺を走り回る私。そんな姿を見て、Husse含む彼の家族は毎年こんな風に言います。
Matteと一緒に居たらここに蚊がいるかどうかすぐにわかるね!ははは!と。まるで蚊センサーだわー!と。そんな冗談を言って笑っています。
かわいそうにね、と言いながら笑っています...。
 
きっと彼らにこの痒さはわからなす、今年も私は全然笑えないでしょう。仕方がありません。
色々な想いをこめて、掻きむしりたいと思います。